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コラム:2020年10月5日 なんとなく胃が重たい、緊張すると胃が痛くなる、食べ過ぎて胸焼けがするなど、胃の調子が悪くなることは珍しいことではありません。 現在の状況では軽い不調のために病院に行くことにためらいを感じることも多く、市販薬で胃の調子が整うのであればと、市販の胃薬に頼っている方も少なくないのではないでしょうか? 薬局やドラッグストアで気軽に購入することができる市販の胃薬ですが、飲み方には注意が必要な場合もあります。胃の市販薬を選ぶときのポイントや、胃薬を飲むときに気を付けるべきことについて解説します。 市販の胃薬で胃痛や胸やけは治る?
薬ごとに使用期限には違いがあります。大衆薬は箱などの容器や包装に「使用期限」が記載されています。箱は開封すると捨ててしまいがちですが、必ずとっておくようにしてください。 使用期限は未開封のときの期限です。しかし未開封でも保存状態によって異なってきます。未開封でも買ってから二年以上経過したものや、少しでも異常があるものは捨てた方が安全です。 開封すると薬は変質しやすくなります。特にシロップや目薬などはカビや雑菌が繁殖しやすいので、症状がおさまった後の残は使わないでください。また粉薬や顆粒剤の分包の使い残しは、もったいなくても二日たったら捨てるようにしてください。 医師からもらった薬にも、有効期限があります。しかし、薬は医師や歯科医、薬剤師が管理しているので、特別な場合以外は患者さんには告げられないのが普通です。医者からもらう薬は数量が決まっているので、正しく服用していれば余ることはありません。もし飲み忘れなどで余るようでしたら、捨ててください。(県薬剤師会) 同じ鎮痛剤を飲み続けると効かなくなるって本当? 「同じ鎮痛剤を飲み続けると効かなくなる」というようなことをよく耳にします。痛みは体からの警告信号で、大衆薬で安易に取り除いてはいけないこともあります。鎮痛剤はむやみに飲み続けるものではありません。ただし月経痛など短期間の痛みに対して服用する分には、問題はほとんどありません。 鎮痛剤を長期間にわたって飲み続けると、その薬に対する耐性(トレランス)ができて、効かなくなってきます。また副作用でほかの病気になることもありますし、手術の際に麻酔が効かないなどほかの病気の治療の際に、思わぬ事故を起こすことにもなりかねません。 そうは言っても、長く我慢していると痛みは増幅してきます。飲むなら早めに、そしてパッとやめるのがコツです。鎮痛剤は二時間程度で効いてきます。もし鎮痛剤が効かないようなら、医師や歯科医、薬剤師など専門家に相談し、鎮痛剤の系統を変えるなど、アドバイスしてもらうことが必要です。◎飲み合わせ 薬の中には、便秘薬など習慣性の高いものがあります。緊急時はやむを得ないとしても、長期間服用しないようにしましょう。 山梨日日新聞 平成11年11月13日掲載
なぜ歳をとると胃腸が弱くなるのか? 「若いころは、どれだけ食べても平気だったのに、今ではすぐに胃がもたれる…」「脂っこいモノが好きだったのに、少し食べただけでも胸やけするようになった…」 このような悩みを持つ方は多いですよね。しかし、その原因はいったい何なのでしょうか? 人も生き物である以上、加齢に伴い様々な能力が衰えます。そして内臓に対しても同じことが言えます。 年齢を重ねるにつれ、胃そのものが弱くなります。胃そのものの伸び縮みが悪くなるため、胃が受け止めることのできる食事量が減ってしまいます。 そして、食べたものを胃から腸へと送り出す機能も衰えてしまいます。そのため、食べたものが胃に長く残り、胃の不快感を生じる原因となっています。 胃の抵抗力も低下します。普段は胃粘膜に対する負荷と、それに対応する防御のバランスが取れているため、胃の機能が正常に保たれています。 しかし、細菌感染(ヘリコバクターピロリ)や薬(痛み止め等)、そしてストレス等が原因となり、このバランスが崩れると粘膜の炎症や潰瘍を引き起こしてしまいます。 年齢を重ねるにつれ、胃も様々な負荷に晒される機会が多くなります。それに伴い、胃粘膜の機能が低下することも、様々な症状を引き起こす原因となるのです。 それでは、これらの症状にどのように対応すれば良いのでしょうか?